

ここ数年で夫(男性)の育休取得がぐんと増えています。

「夫が育休利用したら生活や仕事はどう変わる?」「本当に取るべき?」「デメリットもある?」
今まさに育児や働き方で迷える夫婦・家族、そして自分の人生を考える全てのパパママへ、具体的な“夫の育休”の実態・メリット・デメリット・決断のヒントをまとめています。
夫の育休はなぜ推奨されている?
2022年「男性育休取得推進法」施行。企業に対して育休の周知・取得促進義務強化
妻の負担軽減、夫婦の協力・絆アップ、子ども・家庭の幸せ追求、少子化対策として重要しされておりますが、取得率は2022年度で約17.1%。
大企業は伸びているが、中小企業・現場職・営業はまだ進まず、「取りたいけど怖い・言い出せない」という現実も。
わが家はちょうどこの年に三男を妊娠・出産、会社が男性育休の取得実績を作りたいという思いもあり、夫の育休取得を決めました。
夫の育休取得のメリット

妻の精神的サポートになる
産後のホルモンバランスの乱れにより情緒不安定になりやすい時期に精神面のサポートができます。
体調不良、睡眠不足、メンタルの不安定・・・いろんなトラブルがおきやすいのも産後~数か月の間!その間に寄り添ってもらえるだけでもうれしいもの。
初産の場合
特に初産の場合、わからないことばかりで不安も大きく、この時期の不安な気持ちに本当の意味で寄り添えるのは、ともに子育てをしていく夫だけ!

経験者の大丈夫!気にしすぎ!という言葉より、一緒に悩んで、調べて解決していくことで一緒に乗り越えていく経験はその先の信頼感にもつながります。
第2子以降
妻のメンタルケアもそうですが、上の子のケアが本当に重要!
母1人では1人分の関わりしかできません。夫が赤ちゃんの面倒を見ることで、上の子が十分に母に甘えられる時間を取ることができます。

こどもが甘えたい瞬間に親が対応できる環境をつくれるのは夫の育休取得の重要な役割だと感じています。
家事スキル、育児スキルの向上
家事
育休を取得したら、産後1か月はほぼ全ての家事を夫が一人でこなすことになると思います。
言われたことしかできなかった夫も自分が全てやらないといけないので、どんな家事があり、何をしておくといいのか、名前のない家事とは何なのか、今まで小言を言われていた意味。いろんなことを体で学ぶことができます。
家事を理解した夫はスキルもあがり、頼りになる戦友に!
育児
壊れそうで抱けない新生児・・・泣いてても「怖くて抱けない」なんて言っていられない状況になります。
おむつ替え、抱っこにミルク、妻と交代で休むためには、自分も妻と同じだけできないといけなくなるので必然的に育児スキルが上がります。
第2子以降の場合は上の子のお世話を通して、父子関係が良好になることも。子どものわがままやひどいいたずら、癇癪でイラっとする経験も長い時間子どもと一緒にいないと分からない気持ちだと思います。
仕事・キャリア面
育休を取得し一時的に離職することでリフレッシュになり、リスタート時には仕事に対するモチベーションが向上
キャリアの幅と深みの獲得も可能。一度本気で家庭や育児に向き合う体験は、人間的に成長もでき、マネジメントにも圧倒的プラスに。
職場の雰囲気や企業イメージに貢献
取得者が出ることで「次の世代が育休を取りやすくなる」、「働き方の多様化」が進みます。
夫の場合、男性育休を取得したことで、周りも男性が育児に参加することに肯定的なイメージを持つようになり、子どもの風邪でも休みを取るハードルが下がったそうです。
子どもの病休や予防接種の休暇など、子どものために取得できる有休も積極的に取得しています。
育休取得のデメリット
仕事・キャリア面
- 取得後に出世コース外されたり、タイミングによっては役職の辞退などの悩みはあるようです。
- まだまだ職場によっては男性の育休取得への理解を得られない場合
- 「仕事復帰後の疎外」「昇進落選」「賞与減/収入減」なども現実問題あり。業界・職種・上司相性で明暗分かれる例が多そう
実際に取得した夫もやはり完全な休みは取りづらく、育休中でも家で少し仕事をしたりといったことはありました。
- 「育休=マイナス評価」の風潮が残っている企業も
- 前例が少ない男性育休だからこそ、育休を取ることを前提としていない人数構成だったりすると取得しづらい空気感があるのも分かります。

男性だけではないですが、男性の方がより気まずい気持ちになるのも分かります。
家計の経済的問題
収入減・賞与・昇給への影響
育児休業給付金は通常賃金の67%(半年以降50%)家計シミュレーション・貯蓄・ライフプラン見直しが必須!
育休を取得する期間にもよりますが、賞与や手当・残業代はゼロに。
育休取得してから手当てが振り込まれるまで少し差があるので、(取得時期によって違いはあるかと思いますが)しばらくは無給状態でした。しばらくは貯金を切り崩しての生活になります。2か月くらい余裕で生活できるだけの出費は計算しておく必要があります。
夫婦、家庭、心理面
- 夫が「家事下手」「育児ノウハウ不足」で妻の負担増大
- 妻の手の出しすぎ、夫が全く動かない、家事の認識の違い、頼み方が下手など双方向の問題で家庭内がぎくしゃくすることも
- 「24時間一緒」でかえってストレス、という本音も
お互いを尊重し、コミュニケーションをとっていかないとトラブルになる場合もありようです。
そのほかにも、子どもの保育園入園の際には夫の育休が加点に影響する場合もあるようなので、しっかり確認し、計画的に取得することが重要になってきます。
わが家の夫の育休実体験

わが家は三男出産時に3か月間、男性育休を取得してもらいました。
冒頭にも触れたように、「男性育休取得推進法」の施行をきっかけに、企業としても育休取得の実績を作りたいという思惑もあり、特に反対されることもなく取得できました。

3か月間に決めた理由
- 収入減や賞与カットの金額を考え、家計にダメージのない期間
- 夫が申請しやすい期間(上司に伝えやすい期間)
- 産後私の体力が回復する期間
これらを考えて3か月間に決めました。
育休中の夫の役割
夫は育休中に家事、新生児育児、子育ての全てを体験。
必要なものだけを買う買い物スキルや子どもが食べる料理を作る柔軟性、新生児との触れ合い、次男がまだ自宅保育だったので日中は公園で元気に活動させることなど、子育てに必要なことは全て3か月で経験したと思います。
イヤイヤ期で大変だった次男のお世話もとても大変だったと思いますが、子育ての何が大変なのか?実体験を通して、私のいう「大変、疲れた」の本当の意味を理解できるようになったと思います。
夫の満足度も高い
こどもとゆったり公園に遊びに行く。子どもとのんびり、ゆったりした時間を過ごす。そんな何気ない幸せな時間を過ごす経験は男性は中々できないもの。
「大変なことも多いけど、楽しいことも多かった」と、復帰後は今まで以上に積極的に子どもの行事に参加したりと子どものために有休を取得する日数が増えました。
もちろんケンカも
家事の細かいこととかでわが家もケンカになりました。完璧にやってほしいと思ってはいないけど、ある程度同じようにしてほしいと思ってしまって・・・
ただ、だんだん夫婦で家事を分担することの意味が私も分かるようになり、気にしすぎたり、完璧を求めすぎることをやめたら、ケンカも減ったと思います。
必ずやってほしいことだけをルールを理由と一緒にリストアップして伝えて、それ以外はできなくても気にしないという方法にしました。
家事分担が上手くいっていない気がして・・・ いつも私ばかりが家事・育児をしている気がする・・・ 良好な家庭関係を築くには、夫婦がお互いに家事・育児・家庭運営について本気で考え、日々進化させ続けるこ[…]
わが家は育休取得は大正解!
夫は3か月の育休を通して、育児スキルも、家事スキルも大幅にアップ!
今まで家庭にほとんどノータッチだった夫も3か月の強制労働でかなり成長していました。
今でも料理や掃除は積極的にするし、今まで休日はだらだら起きてきて、ぼーとしていましたが、育休後、子どもたちと起きてきて、片付けなどを手伝ってくれるようになりました。
子どもたちも今まで以上にパパを頼りにするし、パパのことも大好きです。週末には料理を作ってくれるので、長男は「パパのご飯は豪華でおいしい!」と喜んでいます。
今では、父としても夫としても戦友としても、とても頼りになる存在になっています。

夫の育休を満足のいくものに
- 事前に夫婦で家事・育児分担を相談。夫婦で本音を出し、「お互い何に困る?」を話し合っておくと◎
- 収入減や給付制度、賞与計算など「家計シミュレーション」は必須
- 給付金や所得減の家計シミュレーション、自治体/職場制度・加点/入園ルールも調査
- 職場上司や同僚との「できるだけ早い情報共有」が孤立予防のカギ
- 職場説明は「事前準備と根回し」「育休前からの仕事引き継ぎ調整」重要
- 取得期間や時期も家族で比較(どの時期に何か月取得するか)
- 子育て支援情報、行政最新制度(給付金・育休加算など)は自治体HPチェック推奨
- ストレスや不満は夫婦で“正直に語る”仕組み、失敗パターンも共有し明るく乗り切る
- 万一のトラブル・摩擦も「週1回作戦会議の日」「一人時間確保」等、制度的に解決策を設定
- 「育休=休み」ではなく「育児+家事+自分の学び/副業/リフレッシュ時間」の設計を
夫の育休は「家族の一緒の宝物」になる!
「夫の育休」は、家族みんなの人生とキャリア・自信・協力・幸せのための大きなチャンス!
給与面や、会社の理解不足によるデメリットも確かにありますが、
家族の絆、頼りになるパートナー、成功と失敗の経験―――育休を取得したからこそ得られるかけがえのないものも確かにあります。
